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Q1 私は、このたび、米国勤務を命じられ、少なくとも5年間、ニューヨークにある米国支店に勤務することになりました。私は、父から相続した家を持っていますが、今度日本に戻れるのは何時か分かりません。家を売却したいと思います。
この場合、税務上、注意する点はありますか。
Q2 私は事業に失敗しました。このままでは、私の財産が差し押さえられてしまいます。そこで、ある方のアドバイスで、強制執行を免れるため、他人の名義に借用することにしました。
この場合、贈与税はかからないのでしょうか?
Q3 私は、11年前に、家と敷地を買いましたが、今頃になって、売主が、売買契約に錯誤があったとして、売買契約の無効を主張し、訴訟を起こしてきました。
私の頼んだ弁護士は、「錯誤にはならないが、それを争うと時間がかかる。間違いなく取得時効が成立しているので、時効取得一本で短期に決着つけます、心配要りません」と言っています。
何か税務上、問題になることはありませんか?
Q4 私は、A社の債権者です。このたび、A社が倒産しました。A社は、戦前から所有していた土地を売却し、その売却代金全額で、私のA社に対する債権を弁済しました。
税務上、後日、問題になることはありませんか?
Q5 私は、A社のオーナー社長ですが、このたび、A社に家を建設させ、そこに社宅として住むことにしました。こうすれば、建設費は会社負担にすることができるし、減価償却で会社の節税にもなると聞いたからです。
何か、問題はあるでしょうか?
Q6 私は社会保険労務士ですが、顧問先の社長から頼まれて、金融機関からの借入の連帯保証人になってしまいました。2ヶ月後、会社は倒産をし、社長は行方不明となり、私が借金を払うことになりました。
このような場合、私が支払った借金は、必要経費に参入されるとアドバイスを受けましたが、本当でしょうか?
Q7 私は、都内に自宅を所有しています。父から相続した土地で、現在売却すれば、1億円になるそうです。結婚して40年になる妻がいますが、子供もいないので、この家を売却して、2人で老人ホームに入居しようと思います。
有効な節税策を教えて下さい。
Q8 私は、私の関係するA社に、私の所有する土地を売却する予定です。時価は、7000万円〜9000万円程度ですが、4000万円で売却します。
この場合、税務上、どのような点に気を付けなければならないでしょうか?
Q9 私は、株式投資に失敗して大変な損失を出しました。これを機に、私の経営するA社を息子に譲り、引退したいと考えています。
株式投資の失敗は、私の給与所得と損益通算できないものでしょうか?
 Q10 私は、A社を経営していますが、帳簿上、A社に対する多額の貸付金があります。
このまま放置すると、相続税が心配です。どうしたら良いでしょう。
 Q11 当社は、A社に対し、多額の債権を有していますが、A社は、現在、再建途中の会社です。当社の将来も、A社が再建できるか否かに関わっています。このたび、A社に、当社のA社に対する債権とA社の株を交換することになりました。
税務上、注意しなければならない点を教えて下さい。
 






        

私は、このたび、米国勤務を命じられ、少なくとも5年間、ニューヨークにある米国支店に勤務することになりました。私は、父から相続した家を持っていますが、今度日本に戻れるのは何時か分かりません。家を売却したいと思います。
この場合、税務上、注意する点はありますか。



〔結論〕
あなたが民間人なら、日本での税金を考える限り、日本に滞在中に家を売却せず、ニューヨークに移住してから売却すべきです。

〔理由〕
あなたは、空港をたったときから税法上の「非居住者」になります。「国外において継続して1年以上居住することを通常必要とする職業」の場合は、日本人でも、非居住者になるからです。
非居住者でも、国内にある不動産を売却すれば、譲渡所得税がかかります。勿論、居住用資産の特別控除も適用されます。しかし、居住していないのですから、地方税はかかりません。
地方税は4〜5%ですから、これは、無視できません。

但し、あなたが、公務員なら、この節税策は利用できません。公務員は、「国外において継続して1年以上居住することを通常必要とする職業」の場合でも、居住者になるからです。


  





 




        

私は事業に失敗しました。このままでは、私の財産が差し押さえられてしまいます。そこで、ある方のアドバイスで、強制執行を免れるため、他人の名義に借用することにしました。
この場合、贈与税はかからないのでしょうか?



税法には、実質所得者課税の原則(所得税法12条、法人税法11条)があり、例え強制執行を免れるためであっても、真実の権利移転がなく、単なる名義の借用なら、担税力が増加したとは認められず、贈与税がかかることはありません。
勿論、税務署には、「強制執行を免れるためであっても、真実の権利移転がないこと」を納得させなければなりません。事前に名義借用書を税務署に提出しておくのも一案です。

なお、通達では、配偶者・3親等内の血族・姻族の名義を借用した場合は、贈与税を課するとしています。また、不動産取得税は、所有権移転の実質ではなく形式に着目して課せられるので、不動産取得税がかかることはあります。

また、このような方法が、強制執行逸脱罪になるかどうかという刑事上の問題は残ります。




  






 



        

私は、11年前に、家と敷地を買いましたが、今頃になって、売主が、売買契約に錯誤があったとして、売買契約の無効を主張し、訴訟を起こしてきました。
私の頼んだ弁護士は、「錯誤にはならないが、それを争うと時間がかかる。間違いなく取得時効が成立しているので、時効取得一本で短期に決着つけます、心配要りません」と言っています。
何か税務上、問題になることはありませんか?



大いに問題です。

取得時効が認められると、あなたは、無償でその家を取得したことになります。担税力が増加したとみなされ、税金がかかります。
あなたが個人なら、一時所得として扱われ、具体的には、訴訟で取得時効を援用した時点の土地の実勢価格(時価)から50万円を控除した残額の2分の1が他の所得と合算され、総合課税の対象になります。
あなたが法人なら、そのまま益金となります。

このような場合には、ある程度の和解金を支払っても、売主から売買契約の有効性を認めてもらう方が得策です。この場合は、もともとあるものを確保しただけですから、担税力が増加したとは考えられないからです。




  






 


        

私は、A社の債権者です。このたび、A社が倒産しました。A社は、戦前から所有していた土地を売却し、その売却代金全額で、私のA社に対する債権を弁済しました。
税務上、後日、問題になることはありませんか?



〔A社のあなたへの弁済が、後日、税務署から、譲渡所得税を回収不能した行為で詐害行為だとして、取り消される可能性があります。

会社の任意整理において、当該事業年度について発生する法人税を考慮せずに、資産の処分代金全部を弁済に充てると、しばしばこのような問題が生じます。

租税法に詳しい弁護士と充分相談をしましょう。

  


 


        

私は、A社のオーナー社長ですが、このたび、A社に家を建設させ、そこに社宅として住むことにしました。こうすれば、建設費は会社負担にすることができるし、減価償却で会社の節税にもなると聞いたからです。
何か、問題はあるでしょうか?



役員については、「適正家賃」を全額徴収する必要があり、この金額を下回る家賃を徴収している場合は、その差額分について、担税力が増加したとみなされ、役員報酬として加算されます。
この役員報酬は、会社の損金になりますが、「適正額」を超えれば、役員報酬そのものが否認され、賞与とみなされて、損金に算入されなくなります。

「適正家賃」の計算方法は、所得税基本通達で決められていますが、社会通念上の「社宅」のレベルを超えた豪華な社宅は、実勢価格によることとされています。
自宅を社宅形式にするという「節税策」は、古典的な方法として昔から利用されていますが、実際に適正家賃を計算すると、それほど節税にならないどころか、かえって損をするというケースもあります。

租税法に詳しい弁護士と相談をしましょう。


  






 


        

私は社会保険労務士ですが、顧問先の社長から頼まれて、金融機関からの借入の連帯保証人になってしまいました。2ヶ月後、会社は倒産をし、社長は行方不明となり、私が借金を払うことになりました。
このような場合、私が支払った借金は、必要経費に参入されるとアドバイスを受けましたが、本当でしょうか?



本件では、必要経費に参入されません。

連帯保証人が主債務者の借金を支払えば、主債務者に対して求償権という債権を有することになりますから、現金が債権に転じただけで、損失はなく、損金処理はできません。これが原則です。
しかし、これは、机上の理屈であって、現実には、その債権を回収することはほぼ不可能です。
そこで、社会通念上、全額回収できないと認められるときは、損金処理が認められます。所得税・法人税基本通達で認められています。詳細は、弁護士・税理士等にお聞き下さい。

それでは、本件では、必要経費に参入出来るでしょうか?
損金処理が認められるには、「連帯保証人になったことが、事業上、必要と認められるケース」でなければなりません。
あなたは社会保険労務士であり、顧問先の連帯保証人になって顧問先に金融の便を与えることが事業に必要な行為とは考えられません。従って、損金に算入されません。

  





 


        

私は、都内に自宅を所有しています。父から相続した土地で、現在売却すれば、1億円になるそうです。結婚して40年になる妻がいますが、子供もいないので、この家を売却して、2人で老人ホームに入居しようと思います。
有効な節税策を教えて下さい。



このまま家を売却すれば、居住用資産としての3000万円の特別控除とその他の必要経費を差し引いた金額に税金がかかります。

しかし、まず、居住用資産をあなたの家を奥さんとの共有にします。この場合、奥さんへの持ち分を譲渡は、「贈与税の配偶者控除の特例」を利用すれば、2000万円まで非課税です。
次に、2人で、自宅を売却します。そうすると、2人で合計6000万円の居住用譲渡資産の特別控除が受けられることになります。 3000万円の特別控除は、その所有期間の長短を問わないし、また、夫婦でもそれぞれについて3000万円ずつ利用できるからです。

但し、「贈与税の配偶者控除の特例」は、「引き続き居住する」との要件が必要で、当初から売却目的だったと認定されれば、この特例の適用が受けられません。あくまでも、実質に従って判断されるからです。実務上は、3年程度を目処にしているようですが、ケースバイケースです。もし、この特例が受けられなくなると、かえって税金が重くなります。

租税法に詳しい弁護士と相談をしましょう。

  









        

私は、私の関係するA社に、私の所有する土地を売却する予定です。時価は、7000万円〜9000万円程度ですが、4000万円で売却します。
この場合、税務上、どのような点に気を付けなければならないでしょうか?



個人が法人に不動産を売却する場合、「時価の2分の1に満たない金額」で売却した場合は、その時における時価相当額を対価として資産の譲渡があったものと考えます。
そこで、もし時価が8000万円以上だと認定されれば、あなたは、4000万円で売却したものと課税されます(所得税法59条)。

但し、A社があなたの同族企業だと格別の注意を払う必要があります。
まず、その同族会社の株主に対する贈与だとして、各株主の持株価値が増加した額について、贈与税が課されることがあります。さらに、「譲渡人の所得税を不当に軽減する租税回避行為だ」と認定されれば、時価での譲渡として所得税が計算されるケースも考えられます。
なお、時価が9000万円だと認定されれば、「時価の2分の1に満たない金額」だとして9000万円で売却したものとみなされ、あなたは、9000万円で売却したものとして課税されます。

A社に対しては、いずれのケースでも、資産の時価と対価との差額が益金になります。

  






 


        

私は、株式投資に失敗して大変な損失を出しました。これを機に、私の経営するA社を息子に譲り、引退したいと考えています。
株式投資の失敗は、私の給与所得と損益通算できないものでしょうか?



株式の譲渡損益は、不動産と同じく、他の所得と損益通算できません。証券会社を通じた上場株式の場合は、譲渡損の3年間繰り越しができますが、損益通算は認められません。
しかし、他の株式譲渡益とは損益通算できます。
ですから、株式投資に失敗した年に、A社の株式を息子に譲れば、その売却益と株式投資の失敗を損益通算できます。しかし、この場合でも、「譲渡人の所得税を不当に軽減する租税回避行為だ」 と認定されないよう配慮しなければなりません。

  




 


        

私は、A社を経営していますが、帳簿上、A社に対する多額の貸付金があります。
このまま放置すると、相続税が心配です。どうしたら良いでしょう。



A社を解散すれば、回収不能債権となりますが、そうもいかないでしょう。

この場合は、債権をA社に現物出資するのも一つの方法です。
ただ、そうなると、あなたは、見返りにA社の株を取得します。A社の株の評価次第では、逆に相続税が重くなることもあります。
また、その債権をどう評価するかも、難しい問題です。

  




 


        

当社は、A社に対し、多額の債権を有していますが、A社は、現在、再建途中の会社です。当社の将来も、A社が再建できるか否かに関わっています。このたび、A社に、当社のA社に対する債権とA社の株を交換することになりました。
税務上、注意しなければならない点を教えて下さい。



このような取引をDES(デット・エクイティ・スワップ)といいます。
債務(デット)と株式(エクイティ)を交換(スワップ)することで、しばしば、行われる手法です。
株と債権との交換ですから、法律的には現物出資と考えることになります。
この場合の債権と株は等価でなければなりません。しかし、再建途中の会社の株価や、その会社に対する債権は、非常に低い評価でしょう。
すると、帳簿価格1000万円の債権が時価10万円と評価されれば、帳簿価格1000万円の債権を現物出資し、時価が10万円の株を取得することになります。
その結果、990万円の損金が発生することになります。
ただ、あくまでも、合理的な再建計画に基づくDESであることが必要です。

  




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