離婚問題のご相談
離婚原因
欧米では、離婚はほぼ無条件で認められるのに対し、わが国では、離婚原因がないと離婚ができません。これは、わが国では、いまだに夫婦間に経済力に格差がありながら、離婚後のシングルファミリーのフォローが不十分だからです。しかし、客観的破綻主義は、かなり実務に浸透しています。
弊所は、一般の方向けに、離婚全般を扱う下記書籍を出版しています。
離婚で悩んでおられる方は、図書館でもいいですから、是非、ご一読ください。
- カラー版 一番よくわかる 離婚の準備・手続き・生活設計 (←離婚関連本では、異例のロングセラー・ベストセラーになっています。)
- 妻六法 (←朝日新聞の「好書好日」で紹介された書籍で、家庭に一冊あると便利です。)
- 図解で早分かり 最新夫婦・親子の法律と手続きがわかる事典
- すぐに役立つ 入門図解 最新 家事事件手続法のしくみと手続き 実践書式50
- すぐに役立つ 入門図解 親子の法律問題【離婚・親子関係・いじめ・事故・虐待】解決の知識
- すぐに役立つ 財産分与から慰謝料・養育費・親権・調停・訴訟まで 最新 離婚の法律相談と手続き 実践マニュアル
配偶者に精神的な問題はありませんか?是非、ご一読ください。
・ 心の問題と家族の法律相談 離婚・親権・面会交流・DV・モラハラ・虐待・ストーカー
離婚が子どもに与える影響
お子様を抱えて離婚を考えている方で、一番気になるのは、子供の心にどのような影響を及ぼすかということではないでしょうか。
子供時代に離婚を経験した成人に、離婚による影響を調査した統計があります(日本加除出版 家法)。
抱いた肯定的感情は、以下のようになっています。
平穏・安全な生活50% 喜び・安ど感39% 健康状態良好49% 家族とのくつろぎ44%
抱いた否定的感情は、以下のようになっています。
無力・孤立感36% 気分の落ち込み・辛さ30% 両親の板挟み23% 自分が原因ではないかという不安感17% 健康悪化14%
この数値を見ると、両親の離婚により落ち着いた生活が送れるようになったと感ずるものが全体の半分、逆に孤独・不安を感じたものが36%とあります。半数以上の子供が、離婚を肯定的に受け止めていますが、同時に無力・孤立感も感じているようです。
元東京家裁調停委員の視点
離婚調停で、その代理人がいるために、かえって不利になるというケースは、結構、あります。
これは、弁護士登録年数とは全然関係ありません。昭和の教育を受けてきた高齢の弁護士さんにも、とんちんかんな弁護活動をされる方がおられます。
どういう代理人が依頼者に不利になるかというと、依頼者の認識をそのまま信じこんでしまい、依頼者と一緒になって相手を攻撃する代理人です。おそらく、依頼者の方は、自分の気持ちを強く代弁してくれるので、素晴らしい弁護士さんだと誤解しておられるのでしょう。 ところが、調停委員として当事者双方の話を聞くと、当事者双方の認識がまるで違うのが普通なのです。離婚請求する側は、毎日が地獄の日々だったといい、離婚請求される側は、毎日、家族で仲良く暮らしていたといいます。離婚請求する側は、耐えに耐えて、ついに我慢しきれず家をでたのに、離婚請求される側は、軽はずみな行動で、今ころは、後悔しているのではないかといいます。認識が全く違い、しかも、この違いは、離婚調停では、ごく普通にあるのです。
特に離婚請求される側が、モラハラ・DV体質だと、この認識の違いがものすごく大きい。この認識の違いから、モラハラ・DV体質の依頼者ほど、弁護士が金儲けのために妻を唆した、離婚ビジネスだ、けしからん!という発想が生ずるんでしょう。
ところが、あまり経験のない弁護士さんだと、当事者の一方的な認識を信じ込み、
なんでこんな理不尽がまかり通るんだ、調停委員は人情がないのかと調停委員に対しても攻撃しはじめます。調停委員会側は、代理人のこの行動をみて、なんとかしようという気は失せて、「あ、この代理人じゃ何をいってもだめだ、さっさと不調しよう」と考えます。そうなると調停は、そこで、事実上終わり。最終的には、その代理人の依頼者は自滅します。
優秀な弁護士というのは、当事者と一緒になって相手を攻撃する代理人ではなく、事件を客観的に判断でき、その中で最上の選択肢を考えることができる代理人です。
◆離婚問題のご質問とアドバイスもご参照ください。
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