親権・監護権などのご相談

このWEBサイトをご覧になっているかたは、親権や監護権について、ご自身に大きな問題を抱えている方が多いと思います。
しかし、視点を少し変えてみると、今後の進むべき方向が見えてきます。

元東京家裁調停委員の視点

親権監護権の問題の多くは、どちらが子どもを育てるのか、という問題に帰着します。そこで、裁判所で、互いの監護実績等を争い、さらには互いの人格非難の応酬をするようになります。

しかし、これはあくまでも個人的意見ですが、両親のどちらを親権者・監護権者とするのがふさわしいかの判断にあたっては、実は、当事者のパーソナリティが強く影響しているのではないかと思っています。

この種の事件では、互いに口頭や主張書面で相手の人格を非難しあいますが、それにより、裁判所が心証を形成することはありません。むしろ、その非難し合う過程で現れる当事者のパーソナリティを見ます。

もちろん、判決文を読んでも、たいては当たり障りのないことしか書いていないし、調停委員会も、当事者に「あなた、性格に問題があるから、親として失格」などとは、絶対に言いません。

しかし、監護者を争う当事者のなかには、非常に精神的に不安定とか、「気が強い」とは異質の、やたらと攻撃的であるとか等、この親に子育てを全面的に委ねてよいのかというパーソナリティの持ち主がいます。極端な例でいえば、SNSで相手や代理人の悪口を書きまくる、実子誘拐として刑事告訴する、相手の弁護士の懲戒申立をする等は、攻撃せずにはいられない、不安定な精神状態を徴表するものととらえられます。こういう親は、どちらが子供を育てるかの判断以前に、そもそも、自分の感情をコントロールできない子育てにはふさわしくないパーソナリティとして認識されます。

裁判所は、単純に、過去の育児に費やした物理的時間量を比較して判断しているわけではありません。専業主婦でも、情緒不安定な人は親権がとれません。むしろ、精神的に安定し、相手を非難しない、子育てにふさわしいパーソナリティとの印象を与えることが大切なのです。

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書籍「「子の利益」だけでは解決できない親権・監護権・面会交流事例集

「親権・監護権・子の引き渡し問題」の背後に往々にして当事者にパーソナリティの歪みがあることがあり、法律論だけで解決できません。下記書籍も合わせてご参考ください。
書籍「心の問題と家族の法律相談 離婚・親権・面会交流・DV・モラハラ・虐待・ストーカー

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