「熟年離婚事件の弁護士実務」6月30日発行

シチズンシップさんから、6月30日に「熟年離婚事件の弁護士実務」という書籍を発行します。
https://ctznsp.co.jp/book/9784911284087
従来の書籍は、すでにある程度マスターしている弁護士さんに、もう一歩専門的な内容を提供するという書籍でしたが、今回の書籍は、これから離婚事件を専門的にどんどん扱いたいという弁護士さん向けの書籍です。
熟年離婚は、近年の社会的現象の一つで、離婚のうち約2割前後が熟年離婚と言われています。2分の1ルールの確立や年金分割で、主婦が離婚しても、ある程度生活の目途がたったことも原因の一つでしょうが、一番大きな理由は、昭和から平成・令和と時代を経るにつれて、家族観が大きく変化したことでしょう。昭和時代は、「仕事一筋の会社人間は家庭でワンマンにふるまっても、当然だ」みたいな考え(例えば「巨人の星」の星一徹)が一部にあり、これは、左翼・右翼関係ありませんでした。その流れの変化についていけないまま高齢になると熟年離婚を突き付けられることになります。
この被告となる方々は、救いようのないほどのモラハラなのですが、実社会で社会人として接すると、本当に礼儀正しく、仕事もきっちりと真面目にこなし、周囲の評価も非常に高い人が多いのです。一見ジキルとハイドみたいに見えますが、決してそのようなことはなく、彼らは、社会の行動をそのまま家庭に持ち込んでいるにすぎません。きちんとした上下関係、病気にかかっても言い訳せず与えられた仕事はきちんとこなす、等々まさに会社人間の鏡です。しかし、これを家庭に持ち込むと、夫が上司、妻が部下となり、さらに高齢の妻が疲れたといっても家事の手抜きを許しません。些細なミスも、上司である夫が部下である妻を厳しく指導します。これじゃ、奥さんはたまったものではありません。会社人間として評価が高いほど、モラハラになります。
ただ、こういう昭和的価値観は、「夫たるもの、女房・子供を充分やしなって当然。妻は働く必要はない」という考えを前提としていますから、男性にも、厳しい課題を課します。会社人間としてイマイチとなると、そのまま夫としてもイマイチとなり、妻から「稼ぎが悪い」とか「考えが子供だ」といって非難されます。妻のモラハラです。
なお、本書では、そういう法社会学的側面に踏み込んでいるわけではなく、純粋に法律的側面から記載しています。
なお、本書のウリは、卒婚契約書です。高齢者の離婚の場合、離婚以外に卒婚も選択にいれるべきですが、この卒婚契約書、ほとんど書式がありません。手前味噌ですが、この卒婚契約書、どこを探しても書式がないので、これだけでも、購入の価値はあると思います。
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