親権・監護権問題のご質問とアドバイス|森法律事務所

親権・監護権問題のご質問とアドバイス

親権監護者問題相談室

Q1.親権問題と監護権問題は、どう違うのですか

離婚前にどっちが子供を育てるかが監護権問題、離婚後どっちが子供を育てるかが親権問題です。

 


子供の引き渡しを求める場合、監護権問題では子供の引き渡しを求める裁判が行われ、親権問題では、人身保護請求が行われます。

Q2.親権と監護権はどう違うのですか

親権の一つに監護権があります。

 

親権のうち「子供を育てる権限」が監護権です。ただし、「子供を育てる権限」の範囲は、明確ではなく、時代により異なります。かつては、いわゆる「育児」というレベルで監護権が捉えられていましたが、現在は、教育決定権を含む幅広い範囲で監護権が捉えられ、逆に監護権を除いた親権は、非常に範囲が狭くまっています。

森法律事務所の取り扱い例(03-3553-5916)
親権と監護権を分離して離婚した場合、この両者の関係が問題になります。親権だけを取った父親から、進学先の学校をどこにするかで対立したケースが数件あります。最終的には、当事務所の主張が通り監護権をとった依頼者に選択権があると判断されましたが、トラブルを避けるためには、親権・監護権の安易な分離は避けた方がいいです。


Q3.親権者と監護者は、どのように決めるのですか

当事者が協議して決めますが、協議で決まらなければ、裁判所が決めます。

 

離婚の際には、どちらが親権者かを決めなければなりません。決めない限りは、離婚できません。当事者の協議がととのわないときは、調停を申し立て、調停で話し合いをして決めます。調停でも協議ができないときは、離婚訴訟の中で裁判所が決めます。
離婚はしてないが別居している場合は、どちらかが子供を育てることになります。これも協議で決めますが、協議で決まらないときは、裁判所に監護者の指定を申し立て、裁判所に決めてもらいます。


Q4.裁判所は、どのような基準で親権・監護権を決めるのですか

年齢により異なりますが、子供の意思、今までの監護実績、親権者としての適格性を総合的に判断します。

 


[子供の意思]
家庭裁判所の調査官は、親権・監護権の判断にあたり、概ね10歳以上の子供については、子の意向を調査し、10歳未満では、子の心情調査をします。概ね10歳以上では、子の意向を優先的に考えます。

[継続性の原則]

継続性の原則とは、現在及び過去の監護状況の実績です。より多く子供に関わってきた親、現在、子供を監護している親が、監護者・親権者として、優先されるべきだという考えです。子供が小さいときは、子供の意思の把握が難しく、この原則が重視されます。

[母性優先の原則]
より母性的な監護者・親権者として、優先されるべきだという考えです。母親優先の原則とは異なります。主に子供が乳幼児の場合に重視される原則です。

[その他]
以下の原則がありますが、補充的なものです。

〈比較考慮の原則〉
それぞれの家庭環境を比較するものです。経済的な環境は、女性の場合は重視されませんが、男性の場合は、重視される傾向にあります。

〈兄弟不分離の原則〉
兄弟は、できるだけ一緒に育てようという原則です。

〈面会交流に対する寛容性〉
面会交流に否定的な親は親権者・監護権者としての適格性に疑問があるという考えです。

森法律事務所から注意!(03-3553-5916)
以上は、これから親権者・監護権者を決める場合の基準です。いったん当事者の合意で決まった場合は、裁判所の基準とは異なるという理由で変更することはできません。


Q5.親権・監護権は、母親が優先すると聞きましたが

乳幼児期は、より母性的な親が優先されます。


親権・監護権で何を重視するかは、子供の年齢により異なります。乳幼児では、この原則が重視される傾向にあります。ただ、別居に至った経緯等を考え、継続性の原則が重んじられるケースもあります。 なお、裁判所は、どちらがより母性的かを判断するのであり、母親優先というわけではありません。

森法律事務所の取り扱い例(03-3553-5916)
当事務所の取り扱い例で、子供が幼くとも父親が親権を獲得したケースは、それなりにあります。そこには一定のパターンがあり、このパターンにあてはまると親権獲得も可能です。
なお、裁判所は、公的には、母親優先ではなく母性優先だといいますが、現実には、母親のほうがより母性が強いという前提で判断しています。


Q6.親権を争うとき、子供の前で行ってはいけない行為はありますか

「父母のどちらを選ぶか」という、子供に踏み絵を踏ませる行為です。



親権争いをするとき、親は、つい子供に選択を迫ります。調停や裁判でも、必ず当事者から「子供はこういった」という類の発言が出ます。
しかし、このような行為は、ただでさえ傷ついている子供の心を踏みにじるもので、親として絶対に言ってはならない言葉です。このような発言をすること自体が、親権者としての適格性を欠くものとされています。

森法律事務所の取り扱い例(03-3553-5916)
家事事件に詳しくない弁護士が、調停や訴訟で、しばしばこのような主張を堂々とします。しかし、これは子供に踏み絵を踏ませる行為であり、児童虐待ともいうべき行為です。これをすると勝てる裁判も負けると思ってください。


Q7.一刻も早く離婚したくて親権を夫に渡し、協議離婚しました。親権を取り戻したいのですが。

合意した当時とは事情が変更したという証明ができれば認められます。


いったん当事者で決めた合意が裁判所の基準と異なるというだけで親権者変更はできません。変更するためには、合意した当時とは事情が変更したという証明が必要です。
例えば、妻が育てるというので妻を親権者と決めたのに、妻は子供を親戚に預けっぱなしで海外で何年も仕事をしているとか、児童虐待が疑われる等です。


子の引き渡し相談室

Q1.離婚協議中、夫が子供を連れて別居してしまいました。何とか子供を取り戻したいのですが、調停をすべきでしょうか。

自分を監護者に指定してもらい、かつ、子供を引渡すよう求める審判(監護者指定・子の引渡し)を求めます。

 


離婚協議中に配偶者が子供を連れ去った場合、速やかに監護者指定・子の引渡しの審判を求めることになります。調停や協議では時間が経過し、既成事実が積み重ねられて、最終的に子供を取り戻せなくなる可能性が高いからです。 この手続きは、弁護士に頼むしかありません。

森法律事務所の取り扱い例(03-3553-5916)
子の引渡しの審判、強制執行は、数多く取り扱ってきました。これほど多数の案件を扱ってきた事務所は、たぶん、他にないと思います。 相手が家事事件に精通した弁護士だと、お互いに子供の福祉を最優先することから、審判はスムーズに行き、強制執行にいたることはほとんどないのですが、若い弁護士とかベテランでも男性弁護士の場合、無意味に闘争的になって、うまくいきません。


Q2.先に子供を連れ去り既成事実を作ったほうが有利になると聞きました。子供を引き連れて別居すべきでしょうか?

有利になる場合もありますが、不利になる場合もあります。

 

夫婦で協議離婚中、どちらかの配偶者が、相手の留守を狙って子供を連れて家を出ていくというケースは日常的にあります。 そういうケースでも、もともと親権者・監護権者になるべき人が連れ去った場合は、裁判所は、監護が継続していると考えて、それほど問題にしません。しかし、親権・監護権の獲得が難しい配偶者が子供を連れ去った場合は、実力行使ととらえ、その現状を容認しません。面会交流も認められなくなる場合があります。 特に、父親が子供を連れ去った場合は、子供の返還を命じられるばかりか、子供との面会交流さえも難しくなる場合があります。

森法律事務所の取り扱い例(03-3553-5916)
妻が子供を連れて家を出るケースは多く、こういうケースでは、ほとんどの場合、母親が親権を獲得します。当事務所に関する限り、女性から依頼を受けたケースでは、勝率100%です。ただ、他の審判例を見ると、こういうケースでも、母親に子供を父親に引渡すよう命じた例は、それなりにあり、当事務所でも、件数は多くありませんが、経験しています。
母親は油断することなく、父親は諦めることなく、一度、当事務所にご相談に来て下さい。


Q3.協議で親権者が私と決められたのに、相手が子供を引渡してくれません。 子供の引渡しを求めるべきでしょうか

人身保護請求をします。

 

子供の親権者がすでに決まっている場合は、子供の引渡しの当否を判断する意味はないので、人身保護請求で子供を取り戻すのが原則です。

離婚・遺産相続弁護士の日々雑感